鉛筆デッサンに挑戦してみたいと思っても、どんな鉛筆使えばいいのか、削り方はどうすればいいのかわからないことばかりではないでしょうか。
そこで今回は、デッサン初心者のための鉛筆の選び方から削り方など一番大切な鉛筆にかんする情報と描き方のポイントや練習方法について説明します。まずは鉛筆の種類について理解しましょう。
また、初めてのデッサンは人間を描きたいと思う人が多いのですが、最初は「フルーツ」から描き始めるようにしましょう。それが上達するためのコツです。
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デッサン初心者のための鉛筆の選び方について解説します
まずデッサンに欠かせないのが鉛筆です。
鉛筆というと小学生の時に使った2Bとか、中学生の時にシャープペンシルに入れていた芯のHBなんかを思い出すと思います。
これが芯の硬さである、ということはご存知だと思いますが、この芯の硬さは人によって適切な硬さが違います。
この硬さは筆圧によって変化するものです。
筆圧が強いのであれば柔らかい芯では濃い色は出しやすいかもしれませんが、すぐに折れたり、不必要に減りすぎてしまったりします。
筆圧が弱いと硬い芯では濃さが出ず、手が疲れるばかりだったりと人によって適切な硬さが違うのです。
芯の硬度と濃度はアルファベットと数字で表されます。
硬い物からH、F、HB、B。
そしてこのアルファベットの前に付く数字が大きいほどより硬かったり、柔らかかったりします。
つまりBよりも2Bの方が柔らかい、ということですね。
そして柔らかいということはより濃い線が描けるということです。
この特性を理解したうえで、自分の手にどんな鉛筆が合うのか、描きたい線にはどの濃さが適切なのかを選んで使い分け、絵を描いていきます。
ざっくり使い分けについて言うと、濃く描きたい、太く強弱のある線を描きたいときには柔らかい鉛筆が向いています。
薄く描きたい、細く均一な線を描きたいときには硬い鉛筆が向いています。
鉛筆の硬さを上手に使い分けることで、描いているモチーフの質感や陰影などをうまく表現できるようになります。
デッサンではそこにあるモチーフを目で見たまま紙に描き起こすことと同時に、鉛筆の使い分けで表現に幅を持たせることができるのです。
デッサンに使用する鉛筆はカッターで削りましょう
デッサンに使用する鉛筆は鉛筆削り器などで削るよりもカッターで削ることが推奨されています。
何故その方がいいのか、と疑問に思う方もいらっしゃると思いますが、それには理由があります。
それは「デッサンではより広い面を塗る」ことが必要になってくるからです。
広い面を塗るときには、芯が鉛筆削り器で削ったものよりも倍くらい出ていないと難しいです。
鉛筆を寝かせて塗ってみてください。
鉛筆削り器で削ったものはあまり広い面を塗ることができないと思います。
デッサンではこのように鉛筆を寝かせて広い面を塗っていく作業もできる鉛筆に仕上げなければならないのです。
更にカッターで削らなければいけない理由は他にもあります。
カッターで削ることには使いやすい形状に鉛筆を仕上げるほか、芯の先端を尖らせるという目的もあります。
デッサンでは鉛筆で広い面を塗ることと「細かく繊細に描く」ことが必要になります。
細かな部分を描くときには鉛筆を立てて細かく動かし、細部を繊細に描き出す必要があります。
鉛筆をカッターで削ることでコントロールしやすい鉛筆を生み出すこともデッサンでは重要となります。
指先を使った細かい作業になりますので、怪我をしないように注意しつつ、描画しやすいように使いやすい形状に削ってみましょう。
初心者は、鉛筆の持ち方とタッチについてしっかり理解しましょう
基本的には小学校で教わるような鉛筆の持ち方ですが、デッサンの時には小指をたてて鉛筆を持つことで安定して描画できるという場合もあります。
あまり持ち方にこだわらず、たくさん描き慣れていくことが必要かと筆者は思いますが、まずは基本ができていることも大事なのだと思います。
小指を立てて鉛筆を持つと紙が固定できるので手で紙がこすれ汚れていくのを防ぐこともできます。
はじめにそれで慣れてしまえば描きやすい形として身に付くと思いますので、積極的に活用してみてください。
ただ、これは広い面を塗るときやモチーフの形を掴むときに役立つ持ち方です。
細部を描き込むときなどは小指を曲げ爪で画面を固定するイメージで持ってみてください。
何を描きたいかによって持ち方や鉛筆の角度を調整しつつ、濃淡をコントロールしていくことでよりうまくモチーフを描き出せるようになると思います。
また、柔らかいタッチや硬いタッチを使い分けていくことも表現の幅を広げてくれます。何を描くかによりそれらを使い分け、効果的に使っていきましょう。
初心者のための鉛筆デッサンの描き方のポイントについて
実際に描くとなるとどうやって描いたらいいのか、迷ってしまう方もいらっしゃるかと思いますが、まずは何も考えずとりあえず描いてみましょう。
例えばよくデッサンのモチーフとして現れがちなりんご。
りんごを描いてみる、ということを想定してみましょう。
まずはりんごの曲線的な輪郭を描いていきます。
線で形をとらえていき、画面にはりんごの輪郭線が描き出されて行きます。
輪郭線が描けたら、そこから濃淡をつけていきます。
濃淡、とは陰影や質感です。
りんごは表面がどんな触り心地なのか、それを描き出していくのです。
こういうと難しい感じがしますが、つるっとして見えるところは光の当たっているところではありませんか?
りんごが接地しているところは影ができていますが、りんごの下の方は若干反射した光でそこまで暗くはないような…ということを描き出していくのです。
ざっくりと説明をするとこんなところでしょうか。
とにかくあまり考え込まずに描いてみることが上達の近道だと思います。
鉛筆デッサン上達のための初心者の練習方法
デッサンをしてみようと思い立ったらまずは先ほど出てきたりんごやみかん、ももなどの球体で動かないものをモチーフに描いてみましょう。
どんな風に描いたら丸く柔らかかったり、硬かったりする球体に見えるのか考えながら線を引いていきます。
形や陰影をどうとらえていくか考えながら繰り返し描いていくことが上達につながります。
果物をモチーフにすることに飽きたら、自分の手を描いてみましょう。
手はよく目にしているパーツではありますが、いざ描いてみようと思うとなかなか難しく描きごたえがあります。
さらにいろいろなポーズを取らせることもできるのでいい練習になりますよ。
手や果物の形をとらえられるようになってきて自信が付いたら、今度は花を描いてみましょう。
花は質感を描き分ける練習もできるので、そのうち花瓶なども取り入れながら、光の反射や花弁と茎の質感の違いなどを注意深く描いてみましょう。
デッサンは繰り返し描いていくことでモチーフをとらえる力が付きます。
描きはじめたらそのモチーフを描き切ることを目標にして、いろいろなものを描いてみましょう。
たのしみながら上達を目指してデッサンしていけるといいですね。